体を守るために、皮膚は3層の袋のような構造をしていますその成り立ちや働きを知って日々のスキンケアに役立てましょう。
「化粧のノリがよい」とき、肌はどういう状態?
時間をかけてメイクをしたのに、今日はなんだか肌へのノリがよくない…。そんな経験はないですか。
そういう肌はだいたい「キメ」が粗い状態にあります。
乾燥や紫外線などによって、角質屑がランダムにはがれているため、ていねいなケアが必要です。
正しいお手入れを行うために、まずは肌の基本構造や役割を理解しましょう。
皮膚の表面をじっくり眺めたり、ルーぺで拡大してみると、縦、横、斜めに細かい構があることがわかります。
皮膚表面は三角形やひし形、多角形などに区切られ、皮膚模様を描いているはずです。
この講を「皮講」といい、この皮構に囲まれ感り上がった部分を「皮丘」といいます。
皮溝は、皮脂を肌表面全体に広げる働きをするほか、皮膚がピンと張ったときのためのゆとり部分の役割をします。
皮丘の真ん中あたりには、汗が緋池される汗孔があります。
この皮構の深さや皮丘の形は、肌の外観に大きく影響します。
これを私たちは、肌の「キメ」と呼んでいるのです。
キメ細かい肌は、凹凸がキレイに並んでいる
浅い皮溝と組かい皮丘が規則正しく並んだ肌はキレイに見えます。
このような美しさに弾力性の備わった肌が、一般的にキメ細かい肌と呼ばれています。
若い肌はキメの凹凸がはっきりしていますが、年齢を重ねるにつれてぼやけていきます。
袋のような構造をもつ肌。厚さはわずか0.5~2ミリ
そもそも肌は、体を守るために袋のような構造をしています。
その袋は、一番外側で優れたバリア機能を備える「表皮」、弾力を司る「真皮」、エネルギーを脂肪の形で蓄える「皮下組織」という3層構造によって成り立っています。
それぞれが体を保護し、肌を健やかに保つ役割を担っています。
そんな皮膚の厚さは、大人の場合、皮下組織を除くと、わずか0.5~2ミリ程度です。
多くの種類の細胞が集まり、相互に関連し合って多くの機能を果たしています。
皮膚は、外部との境界という最前線で、紫外線などの有害物質や病原菌の侵入を防いで、体を守る役割を担っています。
また、皮脂の分泌、体温調節などを行いながら、体に必要なものの流出を防いで、体内の環境を保っています。